なぜ世界の株に投資するの?日本株ではダメなの?
日本株は身近に感じるけど、外国株はよくわからないからと敬遠しがち。
確かに日本の企業に比べると、外国企業のニュースを耳にすることは少ないですね。
しかし情報量が少ないからといって外国株を避けてしまっては
大きな利益を得るチャンスを逃してしまいかねません。
日本株と外国株ではパフォーマンスに大きな差があるからです。
米国株のパフォーマンスは日本株の約9倍?
1991年から2019年までの米国株と日本株の値動きを示します。
米国株はS&P500指数、日本株は東証株価指数(TOPIX)で、
ともに1991年1月を100として表示しています。
米国株が過去最高値を更新し続けた一方で、日本株は平成の30年の間、
過去の高値(1989年末)を超えることはありませんでした。
30年かかっても最高値を更新できなかった株式市場は、
世界の歴史の中でも他に例がありません。
平成の30年間で日本企業にとって代わった米国株
次に日本がバブル経済のピークにあった1989年の世界の株式時価総額ランキングを見てみましょう。
上位20社中なんと14社が日本企業でした。
しかし30年後の2019年には20位以内に一社もありません。
日本企業の首位はトヨタ自動車で35位程度、100位以内にNTTとNTT docomoが入るか入らないか、といったところです。
2019年のランキングでは米国が圧倒的な存在感を示していますね。
世の中に大きな変化をもたらしたGAFA(Google(持株会社はアルファベット), Amazon, Facebook, Apple)などの企業が躍進しています。
中国のネット企業であるアリババ、テンセントも目を引きますね。
世界株式の中で日本が占める割合はわずか7.7%
現代の資産運用において重要な基礎となっている理論の一つ、CAPM(資本資産価格モデル)では、
時価総額の割合と同じ比率で投資をおこなう事で、効率的な運用ができるとされています。
2019年の国別時価総額を見て見ると、日本株は世界で2番目の時価総額を誇るとはいえ
わずか7.7%でしかないことがわかります。
実はバブル経済が絶好調だった1988年は40.7%でした。代わって今世界株の50%以上を占めているのは米国株です。
世界で2番目のシェアを誇る日本株への投資が悪いと言うのではありません。
世界には有望な市場があり、日本株以上のパフォーマンスを発揮しているということです。
ホームカントリーバイアスを超えて、世界株に投資しよう
投資家は自国の市場に多く投資しがちで、
これをホームカントリーバイアスと呼んでいます。
ホームカントリーバイアスは世界中で観測されますが、
自国市場の情報を活かして、より高いパフォーマンスをあげているかというと、
必ずしもそうではないようです。
情報の少ない外国株式であっても投資信託やETF(上場投資信託)を使えば簡単に投資できます。
個別の株式に投資することも可能です。
外国株は投資信託にして、日本株は個別の銘柄を選ぶのも良いかもしれませんね。
まとめ
・日本人だからといって日本株だけに投資をしていると、パフォーマンスが高まらないかも。
・世界には魅力的な投資対象がいっぱいあるよ。
・投資信託などを使って、外国株に投資をしよう。